茶筅作り体験 大和高山へ

私が住んでいる奈良県生駒市の高山地区は
昔から茶筅の里として知れられいるところです。

この高山での茶筅作りの歴史は、室町時代まで
遡るそうです。
室町時代中期の茶人 村田珠光が創始者とされる
『わび茶』が千利休へと続き、茶道が隆盛を極めますが
茶道の隆盛とともに、茶筅作りも活発になったとか・・・・
現在国内に出回っている茶筅の7割は中国・韓国産で
残り3割が国産だそうですが、その95%がこの
高山で作られているんですよ。
とはいっても、昔50軒ほどあった茶筅を作る工房は
今は20軒ほどになってしまったそうです。

今回その茶筅作りを体験させて頂いたのは・・・・

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創業500年になるという『谷村丹後』さんの工房です。
今から500年前というと室町時代中期にあたりますから
まさに茶道の発展とともにこちらの工房は続いてきたことになりますね。

私は初めて工房にお邪魔させて頂いたのですが、どこかで
見たお顔だなと思ったら2012年放送の『和風総本家』という
番組で紹介されていました。

この方で20代目になるそうです。
茶筅つくりの技は昔から『一子相伝』と言われていて
今でも親から子へ伝えれらるそうです。
そして、その技が盗まれないように深夜に作業されてきたとか・・・
それは今でも続いていていると仰っていました。

そんな貴重な技を持って作られる茶筅作りの工程を見せて頂いても
いいのかなと思ったのですが、ある作業を除いては大丈夫なようでした。

ここでちょこっと茶筅作りのあれこれをお見せしようと思います。
まず、茶筅に使われる竹ですが、淡竹が一番多いようです。
その他黒竹、すす竹があり、それを一冬かけて茶筅を作るのに
ふさわしい竹に仕込むのだとか・・・・
淡竹は主に裏千家、黒竹は武者小路千家、そしてすす竹は
表千家の茶筅に使われるそうですが、わらぶき屋根の
かやを抑える時に使用された竹が囲炉裏の煙で焙られて自然に
黒くなったものなので、だんだん手に入らなくなってきているとか。

それをまず茶筅の長さにカットしたあと、節に上半分の表皮を削り
16等分にカット、その内側を取ってしまいます。
左4本が原竹、右から2番目が16等分に割ったもの、右端が内側を取ってしまったもの

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その後、小割といって16分割したものを細い太いの交互に
割っていきます。その数120本~160本ほど。
左端が小割したもの。この後味削りという工程に。
水に浸した穂先を内側から根元より先に向かって
より薄くなるように削り、内側に丸くなるように
穂先をしごきますが、流派によって茶筅の形が違うので
削り方も変えるそう。この味削りの如何によって
お茶の味がまったく変ってしまうので、とても大事な工程だと
言うことです。それが左から2番目から4つです。
その後、面取りという作業をしてからいよいよ下編みです。
面取りというのは、削りあがった茶筅の上がり穂を1本ずつ、
穂の量両角を少し削ること、こうすることで茶が付着しなくなるのだとか。
次に右端の下編みという作業をします。



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その後上編みや腰並べ、仕上げをして茶筅が出来上がります。
こちら、出来上がりです。


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ながながと工程を書いてきましたが、私が体験させて頂いたのは
下編みをした後の上編みの工程です。
これは下編みをした後、同じ作業を2周します。
そうすることによって、下がり穂はそのままで上がり穂は
開き、根元がしっかりします。
糸を交互に織り込んでいくのですが、これがなかなか大変な作業。
見てやってください。かなり真剣にしているでしょ?

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体験教室を紹介してくれた友達は、ここで10年ほど
この編みの工程をしているそうで、私が2~3本やっている間に
もう1周していました。さすがですね。
1時間ほどかけて上編みが出来上がりました。ふぅ~疲れた~

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私たちがするのはここまで・・・仕上げは谷村さんがして下さいます。
その間、私たちはお茶室で、奥様の立ててくださったお抹茶を頂きました。
こちら、お茶室

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お茶室は高台の上にあり、そこから工房を見て


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お菓子もとっても美味しかったです。
生菓子と一緒に乗っているボール状のものは、今なかなか手に入れることが
できないと言う生駒製菓の『レインボーラムネ』です。


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さて、美味しいお抹茶を頂いている間に、茶筅が仕上がっていました。
どうです? 美しいでしょ? 3枚前の上編みをしたばかりのと
見比べてください。


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箱に入れて頂いたら、あら・・・売り物みたい。


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これからは、この茶筅を使ってたまにはお抹茶を頂きましょ!!
伝統の技の一端に触れさせていただいた貴重な体験でした。



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Commented by oz55mama at 2014-07-17 12:04
タワラジェンヌさん こんにちは

もうお風邪のほうは、大丈夫ですか?
私も、夏風邪には以前大変な目にあったので(咳がひと月も)
夏風邪だけは、ひかないようにと気をつけています。
どうぞ、お大事にしてくださいね。

茶筅作りの体験〜貴重な体験ですね。
茶筅の出来る工程も面白いですね。
ご自分の茶筅でお茶を立てたら、きっと美味しいでしょうね^^
Commented by citron7a at 2014-07-17 22:02 x
体験で茶せん作りってできるんですね。
私もやってみたいですー!
自分で作った茶せんでお茶を立てるなんて、とってもステキで楽しそうです。
夏は、ミルク入れるとおいしいんですよね~。

お体、お大事になさってくださいね。
Commented by emilia2005 at 2014-07-18 04:38
わぁ、一時帰国のときにぜひ参加してみたい工房です。
まっすぐだった竹に、軽くウェーブがかかると
本当に茶筅らしくなってきますね。
和菓子もおいしそう^^
Commented by Neko★ at 2014-07-18 11:03 x
わあ~凄い!
昔の茶人は、自分で道具を作ったといいますけど・・・

お菓子も綺麗。。。
Commented by 小父さん at 2014-07-18 23:26 x
いやいや、うっとりしますね。
これこそ匠の技という表現にふさわしい、もう芸術と呼んだ方がいいでしょう。

その500年の秘伝を体験されたわけですね。
今までどうやって作るものかと考えてもみなかったのが、第一工程から写真付き
で解説していただいてとても興味深いです。

第三工程なんか魅了されてしまいます。
実は小生、一年間だけ茶筅を持ったことがあるんです。
もう40年前の話なんで完全に忘れましたが・・・(笑)

お~っ、たくさんの生徒さんがいますね。
いや、とても真剣に感じられます。

>お茶室は高台の上にあり、そこから工房を見て

の下の家屋の写真、とても趣がありますね。
和菓子も芸術だ~。

う~~~ん、出来あがりの茶筅の中心の捻り?が何とも美しいです。
箱入りで、これって使うのにはもったいなくないですか!?(笑)
お抹茶をいただきに参りたくなりました。
でも、和服はないし・・・。
Commented by tawrajyennu at 2014-07-19 17:11
★ひつじさん
こんにちは!
ご心配頂きありがとうございます。
風邪は体のだるさは無くなったのですが
もう2週間以上になるのに、まだ喉や鼻の調子が
悪くすっきりしません。

友人が仕事をしていたので、誘ってもらい
本当に貴重な体験が出来たと思います。
茶道は日本の伝統ですものね。
結婚以来遠ざかっていましたが、マイ茶筅が
出来たので、またお抹茶を立てようと思います。
Commented by tawrajyennu at 2014-07-19 17:13
★citron7aさん
こんにちは!
一子相伝と聞いていたので、まさか教えて
頂けるとは思いませんでした。
最初はどれに糸をかけたのか、わからなくて
大変でしたが、少しすると要領がわかってきて
出来るようになりました。
職人さんでも夫婦で一日10本も出来れば良い方だとか・・・
マイ茶筅、これから活用しようと思います。
夏は冷たい抹茶オレが美味しいでしょうね。
citron7aさんもご自愛くださいね。
Commented by tawrajyennu at 2014-07-19 17:38
★エミリアさん
こんにちは!
帰国なさった時は、是非体験してみてください。
お友達が仕事をしているところなので、
ご紹介できると思います。
他にも体験やっているところがあるので
ネットで検索してみて下さいね。

本当に、仕上げをして頂いたら、素敵な
茶筅になり、驚きました。
仕上げって大切なんですね。
和菓子は季節をあしらったもので
見た目も涼しげですよね。
Commented by pinky at 2014-07-19 23:01 x
タワラジェンヌさん、こんばんは!

茶筅の製作体験されたんですね~!
いつもながらタワラジェンヌさんの行動力には頭が下がります。
以前から思っていたのですが、旦那様の魅力もさることながら
奈良という場所がタワラジェンヌさんを呼んだのではないでしょうか。
奈良の素晴らしさをどんどん吸収されているように思います。

立派な茶筅が出来上がって、吃驚です。
「和風総本家」観ておりました。
NHKの「美の壺」でもやっていました。
竹の割れる、しなる、粘るの特性を生かした道具なんですね。

茶道具と言えば、どれも有名な作家による骨董品のようなものが
持てはやされる中、茶筅だけが消耗品なんですよね。
こうした伝統工芸がいつまでも伝え継がれる世の中であってほしいと思います。

マイ茶筅で点てたお茶は特別美味しいのではないでしょうか。

Commented by nishi-no-mori at 2014-07-20 20:37
タワラジェンヌさん、こんばんは!
お元気になられたようでよかったです。
茶筅作りにまで挑戦されてなんてチャレンジ精神旺盛なんでしょう。
秘伝の技を盗まれないように今でも深夜に作業されてるのですか!?(@@)
参加者がお茶室でお茶をいただいている間に数人分の仕上げをされてしまうなんてすごいですね。
こういう伝統工芸が500年も後継者にず~っと引き継がれてきたなんて素晴らしいです。
いろいろ苦労も多いでしょうがこれからも引き継がれていくといいですね。
Commented by tawrajyennu at 2014-07-22 09:53
★Neko★さん
こんにちは! お返事が遅くなりました。
そうですね~特に茶杓などは、自分の好みに
合うように自分で作る人もいたとか・・・・

和菓子って本当に芸術品ですね。
季節感があって、食べるのが勿体無いくらいです。
Commented by tawrajyennu at 2014-07-22 10:01
★小父さん
こんにちは! お返事がまたまた遅くなりました。
私も同じように感じましたよ。
小父さんの仰るようにまさに芸術品と呼ぶに
ふさわしいものだと思います。

たんに竹を細くわるだけでなく、そこには
色々な気遣いがあり、いかに美味しいお茶を
立てることができるか!に尽きるのでしょうね。
その一端に触れさせてもらい、とても充実した1日でした。

まあ、小父さんお茶をされていたことがあるんですか?
私も結婚前に何年か習いました。
でも、結婚後はあまり縁が無くて・・・・・
以前住んでいた名古屋近辺は茶道の盛んな所で
男性も必ず皆さん一度は茶道を習うそうですよ。

この日の生徒さんたちは、皆さん老眼で・・・・
苦労されてました(笑)
家屋もお庭もとてもきれいにお手入れがされていて
素晴らしかったです。

私、出来上がりを見て、とてもこれが自分で
作ったものとは思えませんでした。
やはり、職人さんの手にかかると素晴らしい
ものになるんですね。
はい、勿体無いので、しばらく飾って眺めることにしました。
それから、お抹茶を立ててみます。
和服でなくても良いですよ~いらっしゃいますか?
Commented by tawrajyennu at 2014-07-22 10:22
★pinkyさん
こんにちは!

はい、友達がこちらで仕事をしていたお陰で
茶筅作りの体験をさせてもらいました。
この高山には、昔から竹が豊富にあったことが
こうした茶筅作りの発展に繋がったようです。
近くには、高山竹林園というところもあって
茶筅をはじめ、竹製品の紹介やお茶室で
お抹茶も頂けるとか・・・・・
奈良にはこうした素晴らしいものや場所が
沢山あるのですが、なかなか行けなくて、ご紹介できません。

まあ、『美の壷』でもやっていたのですね。
そうそう、竹の色々な特性を生かした道具なんですよね。
これを考え出したのは宗砌(そうぜい)という連歌師、
そして、わび茶を創始した村田珠光がいなかったら
今日の茶道は有り得ないのですね。

Commented by tawrajyennu at 2014-07-22 10:22
★pinkyさん
続きです。

ここの工房には江戸時代に作られたという茶筅が
飾ってありましたが、今、実際に使えるのかどうか
聞きそびれましたが・・・
確かに古いお茶碗とか茶杓とか、棗などとかは
骨董品としてもてはやされていますね。

以前は50軒あったという工房が今は20軒ほど
というのは、とても残念なことだと思います。
ここでも、中国・韓国さんの安いものに押されている
傾向があるようです。
安さばかりでなく、良いものを使う・残すということを
意識したいですね。
Commented by tawrajyennu at 2014-07-22 10:26
★西ノ森さん
こんにちは!

ご心配頂きありがとうございました。
まだ、すっきりとはしませんが体のだるさは
なくなり、普段どおり動けるようになりました。

たまたま、この工房で友達が働いていたので
誘ってもらいました。
茶杓の体験もあるそうなので、機会があったら
行きたいと思っています。

そうなんですよ~今でも深夜に作業されていると
知って、大変なお仕事なんだなと思いました。
お茶を頂いている間に、きれいに仕上げして下さって
見違えるような茶筅が出来ていて、感激しました。

茶道は日本独特の文化ですから、これからも
受け継がれていってほしいですね。
Commented by saitamanikki2008 at 2014-07-22 13:05
こんにちは。
「国内に出回っている茶筅の7割は中国・韓国産」ですか。
伝統工芸品は、多少高価でも国内産を買うのが、自慢する訳でないですが私の流儀です。
茶の作法は、分りませんが妻が簡略したお茶をたてるので興味あります。
奈良県生駒市 高山地区の茶筅が せめて国内の5割以上になってもらいたいナ~ !!
Commented by tawrajyennu at 2014-07-22 17:39
★saitamanikkiさん
こんにちは!
そうなんですよ~7割が中国・韓国産ってちょっと寂しいですね。
日本で生まれ、発展してきた茶道・・・ですから、そこで生まれた
道具を使いたいものです。
冬場に竹を茶筅を作るのにふさわしくする作業をするそうですが
その作業は、中国・韓国では駄目だと聞きました。
本当にsaitamanikkiさんの仰るとおりです。
国産のものがもっと評価されてほしいです。
Commented by fuchanmama at 2014-07-24 00:33
今晩は!

高山の茶筅、懐かしく拝見しました。
良く訪ねた茶筅の里です。
友人が茶筅の仕上げの内職をやっていましたよ。

幻のレインボーラムネ、我が家のキャンデー入れにあるんですよ。
鹿の台の友人が抽選に当たって買えたそうで 送ってくれた貴重なラムネです。

以前は可愛い動物の形をしたラムネもありましたよね。
Commented by tawrajyennu at 2014-07-27 11:07
★fuchanmamaさん
こんにちは!

高山にはよくいらしたんですね。
まあ、お友達が仕上げの仕事を?
私の友人と一緒ですね。

幻のレインボーラムネ、今や1年くらい先のの抽選しているみたいですよ。
動物ラムネありましたね。 子どもたち、10円握り締めてかいに行ってましたっけ。
by tawrajyennu | 2014-07-17 11:42 | おでかけ | Comments(19)

大阪の中心地から電車で30分もかからないところに住んでいますが、周りは何故か田んぼに畑・・・・『トカイナカ』都会に近い田舎に住むタワラジェンヌな私の日常を綴っています。


by tawrajyennu
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