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久しぶりの奈良散策

フランスから一時帰国されているブログ友さんと
久しぶりに奈良散策をしました。
ご実家が四国ということで、朝早くバスで三ノ宮へ。
そこから近鉄に乗り入れている阪神電車で、遠い所を来てくれました。

最近の奈良は、○国の人を中心に外国人がとても増えています。
どこへ行っても、人・人・人なので、出来るだけ静かな所へ案内したいと思いました。

まずは、お決まりの駅前行基像のところで待ち合わせ
そうそう、行基さんのお墓は、私が住んでいる市にあるんですよ。

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ここから、東向商店街を通り、三条通りまで行きました。
以前は、人通りの少ない昔ながらの商店街でしたが、
最近は、新しい今風のお店も出来てきて、外国の方が沢山歩いています。
なかには昔ながらのお店もあって、ブログ友さんは、
海外に住んでいらっしゃるせいか、こういう商店街って良いわと言ってました。

三条通りまで出て、左に行くとすぐに猿沢の池があります。
毎年中秋の名月の時に「采女祭り」が行われるところです。
池のすぐそばにひっそりと采女神社があるのですが、珍しい神社なんですよ。
この神社、普通の神社と違って鳥居を背にして、後ろ向きに建っているのです。
奈良時代に帝に仕えていた采女(後宮で帝の給仕をする女官の職名)が、
帝のご寵愛が衰えたのを嘆いて猿沢池の池畔の柳に衣を掛け、入水したので、
その霊を慰めるために社を建てたのですが、采女は我が身を投じた池を
見るにしのびないと、一夜のうちに社を後ろ向きにしたと伝えられています。
悲劇の伝説に由来する神社なのですが、今は、縁結びの神様として
若い女性に人気があるのだそう・・・

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こちらは、猿沢の池から見た興福寺の五重の塔です。
この日の写真は、下手っぴい(といっていつもが上手なわけではありませんが)
だし、お天気も今1つですが、私は、この猿沢の池から見る五重の塔が大好きです。
池の周りには、柳が植わっていて、芽吹くとそれはそれは綺麗なんですよ。
先ほどの采女は、この柳の木に衣をかけ、入水したと伝わっています。
その柳の木も古くなって勢いが無くなり、柳の代わりに桜を植えようという
話があるそうですが、柳でないと、采女祭りの意味が無くなってしまいますよね?

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興福寺の境内には、たくさんの鹿さんたちがいました。
そのうちの1匹が寄って来たので、友達がカメラを向けたら
そっぽを向いてしまいました。
そういえば、我が家の犬もカメラを向けると、
何故かそっぽを向いていましたっけ・・・

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この後は、もう一度三条通りに戻り、春日大社の一の鳥居を目指します。
一の鳥居の手前にあるのが、明治24年に創業され
今年創業120年にもなる老舗料亭の「菊水楼」
門をくぐった正面にある建物は、明治34年に建てられた本館で、
興福寺興善院跡に創られた作られたそう。
寺院から譲り受けた豪華な部材や、折上格天井など、
今では再現が難しい建築技術が使われ、国の登録有形文化財に指定されています。
私には敷居が高くて、まだ一度も行ったことがありませんが、
ランチくらいなら行けそうなお値段でした。
いつか行ってみたいですね!

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そして、こちらが春日大社の一の鳥居
ここから参道が続きます。

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両側に大きな木々があり、ここを歩いていると、
なんか空気が澄んでいる感じがします。
この参道から、ちょっと脇に入ってみました。
すると・・・・鹿が30匹くらい、広場に集まっているのが見えました。
みんな日向ぼっこをしながら、のんびりとくつろいでいる様子・・・・

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この鹿さん、気持ちよさそうでしょう?

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鹿さんたちの傍に、私と同年輩と思われるご夫婦がいたのですが
どうやら、いつも来ているらしく、鹿さんたち、とてもなついているのです。
ご主人のほうが、ブラシを取り出して、鹿さんの顎からおなかにかけて
ブラッシングしてあげているので、驚きました。
鹿さんも目を細めて気持ちよさそうにしているのです。
鹿さんたちにもそれぞれ名前を付けているようで、「今日は、まだ○○ちゃんが
来てないね。」などと話をしていました。
本当に鹿さんたちが好きで、鹿さんたちもこのお2人を信頼しているようで
見ていて、とてもほほえましく思えました。

さて、奈良公園の中に梅林があるのをご存知でしょうか?
有名な月ヶ瀬梅林などと比べると、梅の木の本数も250本ほどと
とても規模が小さいのですが、その梅の木の間を鹿さんたちが
行き交っているのは、日本でもここだけかと思います。
梅林に近づくと何とも言えない花のよい香りがしてきましたよ。

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そうそう、梅林に行く途中の飛火野で、こんな木を見つけました。
なんだか人がよし、頑張るぞっていう格好の木だと思いませんか?

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こんな木もありましたよ。これ「エノキ」という木だそうです。
根っこが盛り上がって凄いですよね。

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やっと春日大社の二の鳥居まで来ました。

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二の鳥居をくぐった後は、古い灯篭が沢山あり、
その灯篭の間から顔を出している鹿さんがとても可愛らしかったです。
この石灯篭、2000基あるそうです。

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そして、やっと春日大社に辿りつきました。南門です。

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これが、本殿で、その後ろにある御蓋山がご神体なのですよね。
今回は特別拝観しなかったので、本殿には行きませんでした。
ここには、1000基の灯篭が吊り下げられ、毎年節分のとき2日間と
8月のお盆の頃2日間に、石灯篭・釣り灯篭3000基に灯が灯され
それは、それは、幻想的なんだそうです。
奈良に住んでいながら、私は未だに見た事がないんですが・・・
灯篭の中には、藤原氏など昔の貴族が奉納したものもあるとか・・・

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そして、この春日大社の南側には、森があるのですが
その中に上の禰宜道(かみのねぎみち)、中の禰宜道(なかのねぎみち)、
下の禰宜径(しものねぎみち)の3本の道があります。

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この道は、昔高畑の社家町に住んでいた禰宜(神官)が春日大社に
お勤めに行く時に通った通勤路だそう。
特に下の禰宜道は「ささやきの小径」という名前が付いているんですよ。
10分たらずの径なのですが、道の両脇には、手付かずの森が広がり
また、あせびの木が沢山あって、3~5月にかけて、白い小さな花が
沢山咲くそうです。

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下の禰宜道を抜けたところは、高畑という静かな住宅地で
すぐそばには、志賀直哉旧居や、たかばたけ茶論などがあります。

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奈良には毎月のように行くのですが、いつも車で行って
用事を済ますとすぐに帰るというパターン。
この日は、久しぶりにゆっくりと奈良を歩きました。
友人にもとても気に入ってもらえて、嬉しかったなあ・・・
この日、1日歩いた歩数は、13000歩でした。

Commented by milletti_naoko at 2019-03-01 02:53
奈良はわたしも夫と訪ねて、奈良ガイドのような本も買っていたのですが、
タワラジェンヌさんの今日の記事で初めて知ったことがたくさんありました。
歴史が古い町なので、いろいろな言われや先人の業がいろいろと残っているんですね。
興味深いです。お友達もどんなにか喜ばれたことでしょう。
Commented by ree at 2019-03-01 04:04 x
えーーーー鹿さんたちをブラッシングですか?
羨ましい!!
私もやってみたいです。

奈良、いいですよね~。
子供達が自立したら、夫婦で帰国して行きたい場所の一つなんですよ。
Commented by tawrajyennu at 2019-03-01 18:09
★naokoさん
こんにちは♪

ご主人さまと奈良に来られたことがあるのですね。
私の記事で初めて知ったことが、ありましたか?
それは、とても嬉しいです。
私は、奈良市の隣にもう30年以上住んでいるのですが、
まだまだ知らない奈良があります。
京都に比べると、とても地味な街なのですが
私は、大好きです。
Commented by tawrajyennu at 2019-03-01 18:11
★reeさん
こんにちは♪

そうなんです~鹿さんをブラッシングしてあげてたんです。
とっても気持ちよさそうにしていましたよ。
鹿さんがその方たちを信頼しているのが、よくわかりました。

奈良・・・チャーくんやニコちゃんたちが自立したら、
是非いらしてね。
ご案内しますよ。
Commented by wood-land at 2019-03-01 20:17
わぁ〜暮れに行ったばかりのところが写っていて嬉しいです!
五重塔は綺麗ですね〜
猿沢池にはそんな物語がありましたか、桜を植えるという案ですが・・
う〜む、私も柳がいいと思います^^;
ブラッシングしたら鹿がうっとり、というお話にはびっくりしました!
苔むした灯篭と鹿の写真、とってもいいですねー
Commented by tawrajyennu at 2019-03-01 22:06
★wood-landさん
こんばんは♪

そうそう、11月に奈良にいらしてましたね。
猿沢の池には、悲劇の物語があったんですよ。
采女神社も小さくて、見逃してしまうほどです。
ねっ、やっぱり桜より柳ですよね?

鹿さん、よほど気持ちがよかったんだと思います。
私もそんな光景を初めて見て、驚きました。
この苔むした灯篭には、鹿の姿が彫られた灯篭もあって、
素敵なんですよ。
それを探すのも面白いです。
Commented by sternenlied4 at 2019-03-01 22:31
わあ、懐かしいところばかり。
また行きたくなってきました。
奈良でも隣国からの観光客が増えてるんですね。
ずっと以前も奈良は修学旅行とか日本人観光客で
いっぱいでしたのに、それ以上になってるのですね?!

猿沢の池の辺りは好きなところでした。
猿沢池の側に立ってる神社にはそういう悲恋の伝説があるのですね。
猿沢の池で即思い出すのは、芥川龍之介の「竜」という話ですね。
「ささやきの小径」も大好きなルートでした。
春日大社からささやきの小径を抜け新薬師寺の方に行き、
その直ぐ近くにあった蕎麦屋で一服して、白毫寺まで歩くのが好きでしたね。
新薬師寺の近くにあった蕎麦屋さん、店の前に赤い毛氈の敷かれた
座る台が二つ置かれてましたが、あの店はまだあるのかしら。
Commented by tawrajyennu at 2019-03-02 10:04
★sternenliedさん
こんにちは♪

懐かしいですか?
奈良の近くに住んでらしたって仰ってましたね。
そうなんです、ここ2~3年円安の影響もあってか
外国からの観光客が多いのですが、特に○国からの
観光客が多いですね。
電車やバスに乗っていると、まるで自分が○国にいるような気分になってしまいます(苦笑)
でも、京都に比べるとましかと・・・・思います。
今は、修学旅行も多様化して、京都・奈良だけではないようですね。

sternenliedさんも、猿沢の池の辺りがお好きなんですね。
采女祭りは、知られているようですが、池の傍の采女神社に
気付いたり、その謂れを知る人は、少ないかもしれません。
芥川龍之介の「竜」、あらすじは知っているのですが、
恥ずかしながら、ちゃんと読んだことがないのです。
これを機会に1度読んでみましょう。

「ささやきの小径」、良いですよね!
本当は、この日、sternenliedさんが仰っているように、
新薬師寺に行き、百豪寺に案内したかったんですが
高松からの日帰りだったので、時間がありませんでした。
百豪寺から見る奈良の景色も又良いですよね!

新薬師寺近くのお蕎麦やさんというと「吟松」でしょうか?
もし、そのお店でしたら、まだありますよ。

そうそう、先日コンサートをした「ろくさろん」は、新薬師寺の手前にあるんですよ。
Commented by Neko★ at 2019-03-04 08:56 x
関西にいた時に、もう一年あるからと
奈良は後回しにしてしまったのですよね~(><)...失敗
修学旅行で行っただけです。
Commented by tawrajyennu at 2019-03-04 18:35
★Neko★さん
こんばんは♪

まさかの1年で逆戻りでしたものね。
いつか奈良にいらして下さいね。
その時は、ご案内いたしますよ。
Commented by はちきんイジー at 2019-03-05 06:53 x
こんにちは
昔奈良に行った時 鹿と一緒に撮った写真があります

五重の塔をバックに鹿がいる広場で若き日の父母がおさめられた白黒の小さなサイズの写真もあります

公園の鹿をブラッシングする程の仲になったその方のお話もいいですね

我が家の老犬チャンスもカメラが嫌いなのか 横を向いたり動くので写真の数が少ないです
他の犬はポーズしてくれますがね

鳥居のあかはいい色ですよね
Commented by saitamanikki2008 at 2019-03-05 16:48
こんにちは。
奈良の鹿は、頭数が増えているそうですね。
又、○国の観光者が鹿煎餅を直ぐに与えずに
鹿が挨拶するように頭を上下するのを見たい為に
焦らすので鹿がポケットを噛みついたりする機会が多くなったとか聞きました。
ブラッシングは、傍から見てもイイ感じですネ。
Commented by tawrajyennu at 2019-03-06 08:51
★イジーさん
おはようございます。

鹿さんと一緒に撮った思い出の写真があるのですね。
若き日のご両親の写真は、宝物でしょう・・・
セピア色になっているのではないでしょうか?

そうなんです、仲のよいご夫婦の様子と鹿たちとのふれあいが
微笑ましかったです。
それを観ていて私たちも幸せな気持ちになりました。

チャンスくん(でよかったかな?)もカメラを向けると
そっぽを向くんですね。

鳥居の赤の顔料になる朱は、水銀を原料としていて、
防腐剤になるんだそうです。
そして、赤は、魔除・命の意味があるとか・・・
Commented by tawrajyennu at 2019-03-06 09:10
★saitamanikkiさん
おはようございます。

平成29年には約1500頭余りいた鹿は、前年より増えていたのですが
平成30年度には、1360頭と減っています。
観光客が捨てたビニールを食べたり、交通事故に
合って死ぬ鹿が後を絶たないようですね。

そうそう、この日も○国の人たちが、鹿せんべいを
すぐに与えずに焦らしているのを見かけました。
注意が書かれているのですが、おかまいなしといった様子で、困ったことです。

ご夫婦と鹿たちのふれあいは、観ていて心が和みました。
Commented by gerneremake at 2019-03-18 09:24
こんにちは、
ずいぶん歩きましたね、まだまだ歩けそうなら春日大社の南側後方に奥山に登る道がありますよね、鶯の滝や茶店、奥山ドライウェーに出ます。道中の草木やお像に詳しい方がいらしたら良いですね。
私ごとですが、秋に姉が個展で3度目の渡仏、私も6月にベルリンに行きます。6年前にもひと月まったりと一日チケットを活躍、言葉もブロークンなのに一人で楽器店や雑貨展 手芸店を お手伝い家事の合間にウロウロしてました。途中英国に留学中の従兄弟と合流、彼の希望である市内の美術館島やポツダムを観光しました。今回も家事手伝いですが、少しは街の散策もやりたいものです。

Commented by tawrajyennu at 2019-03-18 22:10
★gerneremakeさん
こんばんは♪

まだまだ歩く余裕はあったのですが、友人が高松へ戻るバスの
時間の都合があり、奥山のほうへはいけませんでした。
また、時間のある時に歩いてみたいと思います。

まあ、6月にベルリンへ行かれるのですか?
今回もひと月あまりいらっしゃるのでしょうか?
ゆっくりと色々と周れますね。羨ましいなあ・・・
お姉さまもフランスで個展とは、素晴らしいですね。
私もこの後、ポツダムにも行きましたよ。

そうそう、頂いたエルダーフラワー、無事に根付きました。
ありがとうございました。
by tawrajyennu | 2019-02-28 23:14 | おでかけ | Comments(16)

大阪の中心地から電車で30分もかからないところに住んでいますが、周りは何故か田んぼに畑・・・・『トカイナカ』都会に近い田舎に住むタワラジェンヌな私の日常を綴っています。


by tawrajyennu
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